無痛分娩の死亡率やリスクはどれくらいある?母親と赤ちゃんへの影響は?

この記事は3分で読めます

こんにちは。

 

子どもを産むということは、
母親にとって命がけのものです。

生物によっては、子を産んだら
そのまま母親は命を失うこともあります。

母親とは偉大な存在であるということが、
生命の誕生を通じて伝わってきます。

 

今日は非常に悲しいニュースが報道されました。

無痛分娩で出産に臨んだ母親が、
出産中に意識を失い死亡してしまったという内容です。
赤ちゃんは無事生まれたとのことです。

しかし、赤ちゃんと顔を合わす前に
離れ離れになってしまうなんてあんまりです。

母親のご冥福をお祈り申し上げます。

 

無痛分娩は母親の出産時の苦痛を和らげるために
行うものです。

この母親も今後の事を考えたうえで
無痛分娩を選択したことでしょう。

なのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

 

無痛分娩は危険なものなのか?
どのようなリスクがあるのかについて調べてみました。

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無痛分娩の死亡率はどれくらいなの?

無痛分娩とは、麻酔を使用して
出産時の痛みを和らげるものです。

完全に痛みを感じなくなってしまうと
陣痛に合わせたいきみができなくなってしまって
赤ちゃんへの負担が大きくなるため、
痛み自体は残ります。

 

無痛分娩を行うためには、
「硬膜外麻酔」というものを行います。

これは、脊髄を保護している硬膜の外側に細い管を入れ、
そこに麻酔薬を注入するというものです。

 

この説明を聞くと、なんだか怖いなと感じてしまうのは
私だけでしょうか?
間違って脊髄に傷つかないのかな?
とか考えてしまいます。

 

厚生労働省研究班は、
2010年1月から2016年4月の間に報告された
298人の妊産婦死亡例から、無痛分娩による死亡者を
発表しています。

その数は13人。上記の死亡例の4%にあたります。

 

1年間に日本国内で生まれる赤ちゃんの人数は約100万人です。
この数字から分かるように、妊産婦の死亡率自体がとても低く、
その中で無痛分娩での死亡率はさらに低いのです。

 

無痛分娩を行う人は2008年度は2.6%、
現在は5~10%にまで増えています。

しかし、それによって死亡率が増加しているということは
ないようです。

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無痛分娩の母親や赤ちゃんへのリスクは?

先ほど無痛分娩による死亡例があると書きましたが、
その内訳は

麻酔薬による中毒死・・・1人
羊水塞栓症など・・・12人

です。

羊水塞栓症は無痛分娩でなくても起こりうるものですが、
麻酔による中毒死は無痛分娩によるリスクと言ってもいいでしょう。

 

羊水塞栓症とは・・・

羊水が母体血中へ流入することによって引き起こされる
「肺毛細管の閉塞を原因とする肺高血圧症と、それによる呼吸循環障害」
を病態とする疾患である。

出典:日本産婦人科・新生児血液学会

 

他にはこのようなリスクがあると言われています。

参考:メディカルノート

・分娩遷延

麻酔によって運動神経がマヒし、分娩時間が長くなることです。
鉗子分娩や吸引分娩を行う必要が高くなります。

分娩の時間がかかることによって
帝王切開に切り替わる可能性は低いようです。

 

・足のしびれ
麻酔によってしびれが生じ、
足の感覚が鈍くなったり、動かし辛くなる可能性があります。

 

・排尿障害

無痛分娩の麻酔は分娩の痛みを和らげるだけでなく、
尿意に関係する神経にも作用します。
そのため、尿意が感じられにくくなったり、うまく出せなくなる場合があります。

 

・体温の上昇

・血圧低下

・かゆみ

 

これらの症状は麻酔が切れればなくなりますし、
赤ちゃんへの後遺症を引き起こすこともありません。

 

しかし、母親に以下のような後遺症が残ってしまう
ケースも報告されています。

 

・硬膜穿刺後頭痛

麻酔を打つさいに硬膜を傷つけてしまった場合、
脳髄髄液が硬膜外腔に流れてしまいます。
これにより頭痛や吐き気などの症状が出ます。

処置の方法はありますが、
この後遺症は100人に1人が発症すると言われています。

この数字、高いと思いますか?低いと思いますか?

 

・血や膿の塊の発生

こちらは非常にまれな後遺症と言われています。
しかし、神経障害が一生残る可能性があるので、
手術による除去が必要となります。

これらは麻酔を打った硬膜外腔などにできると
言われています。

 

・自閉症

無痛分娩を行うと自閉症児が生まれる可能性がある
という噂があるようですが、
科学的な根拠は全くないそうです。

 

無痛分娩を行う際のリスクを上げてみましたが、
普通分娩でもリスクはあります。

無痛分娩で母子ともに健康な方も大勢いますし、
必ずしも危険なものとは言い切れません。

 

自分はどのような出産をしたいのか、
よく考えて出産方法を選択したいですね。

 

まとめ

無痛分娩は母親にとって体の負担を減らすことが出来ますし、
(麻酔が効きにくい方もいらっしゃるようですが)
費用も無料~数万円と、比較的手を出しやすい手段です。

 

死亡例やリスクがあるということを知ってしまうと、
自分はどうしようかと悩む方は大勢いらっしゃると思います。

しかし、それは無痛分娩だけではないということも
覚えておいてください。

 

無痛分娩を検討されている方は、
自分が麻酔を打っても大丈夫な体質なのか、
信頼できる病院・先生なのかをよく知っておくといいですね。

 

泣きながら生まれてくる赤ちゃんを、
笑顔で迎えることが出来る母親になれますように。

 



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